子どもの心を大切に

子どもと一緒にサッカーをはじめたのは、1998年。いまから20年前、Jリーグは始まったばかり。サッカー界は中田を中心にした代表チームがフランスワールドカップへの初出場が決まり、サッカー熱は高まる一方でした。
私のような素人のパパまでが初めて子どもと一緒に近くのサッカークラブに加入しサッカーをはじめたのです。私も小学生の頃、釜本JAPANがメキシコオリンピックで大活躍に興奮し、毎日小学校のグラウンドで走り回りサッカーに熱中した経験もあり、サッカーは見るのもやるのも大好きでした。だから自分の息子といっしょにサッカーをできるのが楽しくて仕方がありませんでした。

子どもが入ったサッカークラブは5~6年を中心に子どもが10名くらい。コーチは1名で、私が手伝って練習の最後に紅白戦がやっとできるというクラブでした。そんなクラブにいて2年くらいしたころ 4年生が増えてきたため、なんの経験もない私が練習を任されてしまいました。ほとんどが初心者の子どもたちで、今でこそ時効ですが、子どもたちはサッカーのイロハをサッカー未経験の私から教わるという恐ろしい状態でした。
そのとき、リフティングの練習中、ある4年生が、足の甲にボールを当てようとするのに力が入り足首が上をむいてしまい、なかなか思うようにコントロールできませんでした。わたしはみんなを集めて、その子にリフティングをさせ、3回も続かない子をモデルに、足の甲に当ててみようということを話しました。
しばらくしてそれが原因で、4年のその男の子は泣き出してしまったのです。当たり前のことですが、悪い見本にされて気持ちのいい人はいません。コーチの私はみんながうまくリフティングが出来ない(今考えれば気にする必要さえない)原因ばかり考えて、みんなの心を考えることを忘れてしまったのです。いまだに、その子に対して申し訳ない気持ちがいっぱいです。その後もサッカーをやめなかったので良かったのですが、子どもたちの気持ちを考えず、悪いことばかり指摘されてうれしいはずもありません。

指導をはじめて最初の失敗は、子どもの気持ちを傷つけたことでした。後で知ったことですが、最近の子どもは足首が固く、かかとを地面につけたまま座ることができない子どもが多いそうです。私がキッズの練習の最後によくやる体操ですが、体をリラックスさせるためにワカメになって海の底に沈んで小さくなろう、これ以上小さくなれなくなったら、爆発してジャンプという体操を考えたのは、足首を柔らかくしてほしいからです。
子どもの気持ちを考えて指導するということは、案外大変なことです。ひねくれた子どもには、甘い言葉ばかりでは通用しません。指導現場では、教科書のようにほめてばかりでいられるはずはありません。
それでも子どもたちの心を考えて指導しなければ、子どもたちの心はサッカーから離れてしまい、成長の道を閉ざすことになりかねません。暖かく指導されてはじめて子どもたちはのびのびとサッカーに集中できるのです。

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